アシナガバチの巣は自分で駆除すべき?|蜂の巣駆除方法や危険性を解説

初春~初秋の時期は色々な蜂が活発に動き回るタイミングです。
アシナガバチの巣も7月~8月ごろに最盛期を迎え、多くの働きバチが住み着くようになります。

蜂の中では比較的おとなしい性格をしているアシナガバチですが、実害がゼロというわけではありません。

特にお子さんがいるような家庭の軒先やベランダにアシナガバチが巣を作った場合は、できるだけ速やかに駆除すべきと言えます。

そこで、当記事ではアシナガバチの巣を自分で駆除する方法や注意点、アシナガバチの危険性について詳しくまとめました。

また、アシナガバチの巣を駆除する際の服装・時間帯・道具なども解説していますので、合わせてご覧ください。

アシナガバチの巣はどんな形?どこに巣を作る?

アシナガバチは以下のようなところに巣を作る習性があります。

アシナガバチが巣を作る場所
  • 軒下
  • ベランダやテラス
  • 植え込みの中
  • 庭木
  • 屋外の喚起フード

基本的には開(ひら)けた空間に巣を作ることが多く、初期の段階から目視できるケースが大半となっています。

アシナガバチの巣はお椀をひっくり返したような形状をしていて、入り口は幅が広く中に並ぶ六角形の部屋がハッキリと分かるところが特徴的です。

なお、アシナガバチは4月ごろから巣を作る準備を始め、7月~8月にかけてサイズが大きくなり、秋に最盛期を迎えます。

アシナガバチの種類・危険性・毒性について

アシナガバチは種類によって攻撃性や危険性が変わってきます。

中には刺されると重篤な症状を引き起こす可能性があるアシナガバチも存在しますので、蜂の巣を自分で駆除する場合は種類を見極めてから行動に移しましょう。

アシナガバチの種類|日本に生息するのは3属11種類

現在のところ日本で確認されているアシナガバチは全部で11種類です。

国内のアシナガバチ・11種類
  1. セグロアシナガバチ
  2. キアシナガバチ
  3. コアシナガバチ
  4. キボシアシナガバチ
  5. フタモンアシナガバチ
  6. トガリフタモンアシナガバチ
  7. ヤマトアシナガバチ
  8. ムモンホソアシナガバチ
  9. ヒメホソアシナガバチ
  10. オキナワチビアシナガバチ
  11. ナンヨウチビアシナガバチ

このうち本州で見かけることが多く、注意が必要なのは「セグロアシナガバチ」「キアシナガバチ」「コアシナガバチ」の3種類です。

「セグロアシナガバチ」「キアシナガバチ」はアシナガバチの中でもっとも大きな身体を持つ種類で、8月ごろには20mm~26mm程度まで成長します。

わざわざ人間に向かってくることはありませんが、攻撃性と毒性が強いため「手で払ったりする」と反撃される可能性がある種類です。

都市部に生息していることが多い「コアシナガバチ」はそれほど身体が大きい種類ではないものの、同属の中では荒い気性をしています。

洗濯ものに紛れて屋内に入ってきてしまうケースもありますが、見つけた場合には刺激せず外に出るのを待ちましょう。(これはどの蜂においても同じ)

アシナガバチの危険性|刺されると強烈な痛みと腫れを引き起こす

アシナガバチはスズメバチほど危険性が高くない蜂と認識されていますが、刺された場合には強烈な痛みと腫れを引き起こします。

また、基本的にはおとなしい性格をしているものの、人間から近づいたり攻撃を加えたりした場合には反撃してきます。

特に巣を刺激すると防衛本能から攻撃態勢に入るため注意が必要です。

アシナガバチの毒性|アナフィラキシーショックに注意

アシナガバチの毒性はそれほど強くありません。
そのため、アシナガバチの毒自体で死亡するようなケースは極めて稀とされています。

ただし、アシナガバチの毒性はスズメバチと似ていて、それぞれの蜂に刺された経験がある方は「アナフィラキシーショック」により重篤な症状となる可能性があります。

草刈り中の60代男性がハチに刺されたと、家族から119番通報があった。男性は心肺停止状態で病院に運ばれ、死亡が確認された。死因はアレルギー反応によるアナフィラキシーショックだという。(中略)

同組合によると、刺したのはスズメバチかアシナガバチとみられる。

引用:ハチの襲撃が相次ぎ、ショック死も|朝日新聞デジタル

実際、アナフィラキシー症状によって死亡する事例もありますので、毒性が弱いからといって油断することは危険です。

また、これまでアシナガバチ・スズメバチに刺されたことがない方でも、1回に複数の蜂から刺されるとアナフィラキシー同様のアレルギー症状が起こることもあります。

アシナガバチの巣を自分で駆除しようと考えている方は、こうしたリスクを念頭に置いておきましょう。

アシナガバチの巣を自分で駆除する方法

ここからはアシナガバチの巣を駆除する時期や時間帯、服装や道具などをご紹介していきます。

初めて蜂の巣駆除をする方は、ぜひ参考にしていってください。

蜂の巣駆除①作業する時期・時間帯

アシナガバチの巣を駆除する時期・時間帯は以下の通りです。

アシナガバチの巣を駆除する時期・時間帯
  • 7月上旬くらいまでなら自分で巣を駆除できる可能性が高い
  • 以降の時期は働きバチの数がピークを迎えるためリスクを伴う
  • 蜂の巣は夕方~夜間の時間帯に駆除する

アシナガバチが巣を作り始めるのは4月~5月ごろです。
最初は冬眠から目覚めた女王バチが一匹で巣作りの準備を始め、働きバチが生まれる6月~7月ごろから段々と巣のサイズが大きくなっていきます。

巣が大きくなる前(7月上旬くらい)であれば攻撃をしてくる働きバチの数も少ないため、個人で駆除できる可能性が高いです。

7月下旬~8月になると働きバチの数がピークを迎えるので、個人で駆除するにはリスクが伴うようになります。

なお、アシナガバチの巣を駆除するときは「働きバチの動きが鈍くなる夕方~夜間の時間帯」を狙うことが一般的です。

蜂の巣駆除②作業するときの服装

アシナガバチの巣を駆除する際は素肌が一切見えない格好をしましょう。

アシナガバチを駆除するときの服装
  • 厚手の長袖・長ズボンを着用(白色が望ましい)
  • マスク・ゴーグル・首に巻くタオル(フルフェイスのヘルメットがあればベスト)
  • 長靴(足元を狙われないようズボンの裾を中に入れる)
  • 厚手のゴム手袋(なければ軍手を二重にする)
  • あればレインコートを着用

蜂は黒いものに攻撃する習性がありますので、巣を駆除するときの格好は白色がベースとなります。

また、頭部を複数の蜂に刺されるのは非常に危険です。そのため、できればフルフェイスのヘルメットを用意して首元をタオルでガードしてください。

あとは手足を守るために長靴・厚手のゴム手袋などが必要となります。

蜂の巣駆除③必要な道具・殺虫スプレー

アシナガバチの巣を駆除する際に用意しておくべき道具は以下の通りです。

駆除に必要な道具
  • 市販の蜂用殺虫スプレー(巣の大きさに合わせて必要な本数を用意)
  • ゴミ袋
  • トングまたは箒とちりとり(蜂の死骸を拾うため)
  • 巣を叩き落すための棒(高いところに巣を作っている場合)

アシナガバチの巣を駆除するときには市販の殺虫スプレーを使います。

最近は一般的な薬局でも強力な蜂用殺虫スプレーが手に入りますので、アシナガバチに対応しているかどうかを確認し、必要な本数を購入しましょう。

殺虫スプレーを巣に噴霧すると逃げ切れなかった働きバチたちが死滅します。
死んでいるとはいえ蜂には毒針が残っていますので、手で回収せずトングや箒を使ってください。

仮にアシナガバチの巣が高いところにある場合は、叩き落すために長い棒が必要となります。

蜂の巣駆除④作業の手順

アシナガバチの巣を駆除する準備ができたら、以下の手順に従い作業をおこないましょう。

アシナガバチの巣を駆除する手順
  1. なるべく風のない日を選ぶ(風がある場合は風上に立つ)
  2. 巣に向かってスプレーを噴霧する
  3. すべての蜂がいなくなったことを確認して巣を叩き落す(心配な場合は翌朝に作業)
  4. 死骸と巣をゴミ袋に詰める
  5. 巣を取り払った場所に再度スプレーを噴霧する

アシナガバチの巣に殺虫スプレーを噴霧すると大量の蜂たちが飛び出してきます。

アシナガバチの場合は大半が逃げ回るだけなのでそれほど危険性は高くありません。
ただし、中には反撃してくる個体もいるため、なるべく速やかに作業を終わらせましょう。

スプレー噴霧後、すべての蜂が出払ったことを確認してから巣の除去をおこないます。
なお、夜間で明かりが足りない場合は巣の除去は翌朝に回しても構いません。

地面に落ちている死骸と巣を取り払ったら作業はほぼ完了です。
最後は同じところに巣を作られるのを防止するため、再度スプレーを噴霧しておきます。

1~2日程度は逃げていったアシナガバチがなくなった巣の周りを飛ぶかもしれませんが、放っておけばいなくなります。

アシナガバチの巣は自分で駆除すべき?注意点や費用は?

ここからは「アシナガバチの巣は自分で駆除すべきかどうか?」「気を付けるべき注意点は何か?」といった疑問を解消していきます。

アシナガバチは益虫の一種|基本的には放置しても問題はない

こちらから刺激を与えない限り、アシナガバチが自発的に人間を攻撃してくる可能性はほぼありません。

また、アシナガバチは肉食性の蜂で、庭木や野菜に付く蛾などの幼虫を食べてくれる「益虫」としての一面があります。

そのため、家に侵入してくる恐れがない場合は放置していても問題ないと言えます。

お子さんがいる家庭は注意が必要|巣を見つけたら早めに駆除

「アシナガバチの性格はおとなしい」とされていますが、お子さんがいるような家庭の場合は注意が必要です。

子供が不用意に蜂の巣を刺激する可能性、洗濯ものに紛れて屋内に入ってくる可能性を考えると早めに駆除した方が安心と言えます。

宇和島市では、スズメバチ等の巣の駆除に要する費用に対し、予算の範囲内で補助します。
駆除に要した費用の2分の1の額で、上限を10,000円(100円未満は切り捨て)とします。

引用:令和5年度 スズメバチ等駆除費補助金について|宇和島市役所

なお、自治体によってはスズメバチ・アシナガバチの巣を駆除する費用を一部負担してくれるところもありますので、ホームページ等を確認してみましょう。

無理に自分で駆除せずプロに依頼すべき|費用はそれほど高くない

自宅の敷地内、ベランダ、軒下などにアシナガバチが巣を作った場合は、無理せずにプロの専門業者を頼りましょう。

巣の駆除を依頼した場合の費用10,000円~30,000円前後
自分で巣を駆除する場合の費用10,000円弱(殺虫スプレー約2,000円×2本、駆除用の服や道具など3,000円~5,000円程度)

自分で駆除する方が多少は安上がりかもしれませんが、蜂に刺されるリスクを考えると業者に依頼した方が安全かつ確実です。

また、万が一アシナガバチに刺された場合は病院での治療費が掛かり、結果的に費用が高くなる可能性もあります。

こうした部分も踏まえ、アシナガバチの巣を駆除するならプロの専門業者に依頼することを推奨しています。

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